自分が怒りを感じた時に、その怒りを
どのように処理するのが正しいのか。
という話は実際に自分で考えたこともあるだろうし、
自分なりの答えを持っている人もいると思うんです。
これ実際に実験されていて、どのような展開に
なるのかっていうのが、ある程度わかってるんです。
1・
感情を思いっきり出して、自分が怒りを感じた人を
対象としてその怒りを発散する。
2・
2のケースとして。
怒りを感じた事に対して気を紛らわすために、
サンドバッグなどを叩いて気を紛らわす。
3・
感情コントロールするために数分間静かに
座って心を鎮める。
そういった3つのグループに分けて怒りというのは
どのように変化していくのかを見たんです。
そうすると、もうダントツで感情を出した
グループである1 番が、より感情的になり
攻撃的になり、そしてその怒りは収まるどころか
増幅していくってことがわかったわけです。
そして、怒りというのは相手に対して
その怒りを向ければ向けるほど、
その怒りを思い出しますし、
自分の意識というものがいつまでも
その怒りの対象に向かい続ける事になる。
そうすると、その怒りを感じる対象者を
思い出す時間が長くなり、さらに怒りが
増幅してくるというサイクルが生まれてしまう。
よって自分が感じた怒りというのを
思いっきり表に出すと収集がつかなくなる
性質のものである。
ということが分かったわけです。
では、ここで考えることっていうのがあります。
怒りというのは、人を動かす原動力となって、
とても有効だという話を聞いたことも
あると思うんです。
怒りを原動力にして成長していった人もいるからです。
ここには 1 つのいい方法があって、確かに怒りは
原動力になるし、良い方向に向かう時もある。
その時には条件があって。
それは自分自身が直接、対象の相手に
対して怒りを感じて
その感情を表に出して表現している時。
というのは、その攻撃性が高まり、増幅していく。
そして。
あまり建設的な怒りには、ならないのですが。
他人のために怒りを感じた場合というのは、
他人のために感じた怒りの場合は、
客観的な距離感が取れるので、
その怒りというものは、よりいい方向に
向かいやすくなる、
理性的な方向に向かいやすくなる。
問題点があるならば、それを解決するためには
何をしたらいいのかを合理的に考えて、
改善するなどをして助けたい。
相手のために動く。
という形に、怒りが消化されるわけです。
やっぱり私たちというのは他人のために。
という理由があった時の方が、より良い動きが
できるということが分かってくるわけです。
よって、もしも怒りを感じる場合。
そしてそれが自分が直接的に
相手に対して感じてる怒りの場合。
その怒りを表に出して発散しよう
としない方がいい。
ただし、怒りの対象が他者のためである場合は、
その怒りをうまく原動力として良い方向に
持っていくと、うまくいく可能性が高くなる。
この違いを知っていて、怒りを感じた場合に
その怒りをうまく使いこなせるようになると
よりいいなと考えられるわけです。