とある男性のお話です。
仕事関係で知り合った男性で。
マジメなタイプで丁寧に仕事を
する男性でした。
良く仲良く話をしていて。
ゲームのクリエイターになりたい。
と話をしていました。
今も作っている。
コンテストに応募する。
と言ってました。
1年後。
コンテストなどに提出したのかな。
と思って話をすると。
「期限に間に合わなくて。」
という事でした。
それからまた月日が流れて、
その話になったのですが。
「満足いくものが出来なくて。」
またしばらくして。
「仕上がったのですが。
私が思っているのとは違ったので
応募はしませんでした。」
と言ってました。
この段階で分かる事は
この彼は可能性を残しておきたい
のだろうなという事でした。
他人の評価にさらされてしまうと
明確な評価を下されてしまいます。
しかし応募しなければ、その明確な
評価を下されないで済みます。
そして、
「ゲームクリエイターとしての可能性は
まだまだある。」
と思えるのです。
そして、その可能性を信じて、
そっと、蓋を閉めるのです。
多くの人が自分の中にこの彼と
同じような気持ちを抱えています。
色々な分野ではありますが
このような気持ちを抱えています。
私は、
「まずは超ダメ出しされてしまう。」
という現実を受け止める事から
スタートがあるかなって
思っています。
どちらにしろ進まなければ
ならないのであれば、
進むしかない。
その先にダメ出しの評価が
あるとしても、進めばその次が
あるからです。
これ。
進んで失敗しても、進めば
次があるという事が大切だと
思っています。
別にルールとして、
10回失敗したら、
100回失敗したら
ゲームオーバー
というルールは幸いな事に
私達が生きている世界には
ないのですから。
だったらいかに繰り返し
失敗するのかってのは
ルール上ではすごく要領が良い
事のように私は思うんです。
その彼は仕事を辞めていきました。
そしてそれからかなりの年月が
経過して、とあるお店の夜勤で
品出しをしている彼を見かけました。
まだ応募はしていないんだと
思います。
私のような素人からみて、
素晴らしい技術を持っている
ように見えたんですが。
応募をするという一歩を踏み出さな
かったために、次に進めなかった
のかなと思いました。
そして私は そっと、その場所を
後にしました。
